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日本デジタルマネー協会 / ビットコイン / Bitcoin

Similarity of the network effect between Mobile Phone and Bitcoin

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携帯電話が急速に普及した理由は、固定電話との通信が可能だったため。もし固定電話は固定電話のみとしか通信出来ず、携帯電話の通信相手が携帯電話ネットワークの中に留まっていた場合、利便性は限定的で普及速度も遅かったと思われる。

法定通貨は、ある国の中での流通が保証されてる場合が多いが、基軸通貨であるUSDは、カナダやカリブ海諸国で使える事が多い。日本円は日本という島国で流通しているが、多くの国で両替可能である。しかし、アフリカへ行くと微妙で、USDと交換後、現地通貨を買わざるを得ない場合もある。USDの次に、流通している法定通貨はEuro、日本円、人民元等であろう。経済力の弱い国の通貨だと、購買力が限定されていて、USDに両替後、購買する事例を聞いている。また弱い通貨の場合、取引先にビットコインでの支払を要求される事例もある。基軸通貨であるUSDは本国での流通以上に、国外で流通している。基軸通貨であるUSDの背景は、軍事力、政治力、経済力、オイルの購買力等、複合的な要素が、信用の源となっている。

一方で、インターネットでの流通を考えよう。インターネット上で決済する場合、スピードとコスト面で、ビットコインが圧倒的に有利である。ビットコイン以外の暗号通貨は400種類程度と聞いているが、ビットコインで買えない暗号通貨は少ない。現在、暗号通貨の基軸通貨はビットコインである。

そのビットコインは、全世界的に取引所(両替所)とATMの配備が進んでおり、USD, Euro, 香港ドル、日本円等との交換が、日々簡単になりつつある。

筆者の目に移る風景は、旧世界がUSDを基軸通貨とする法定通貨のネットワークであり、新世界はビットコインを基軸通貨とする暗号通貨のネットワークである。旧世界の基軸通貨はUSDだが、第二次世界大戦以前はGBPが基軸通貨だった。新世界の基軸通貨はビットコインだが、ビットコインよりも利便性と信頼性高い暗号通貨が登場して、ビットコインをリプレースする可能性はある。暗号通貨としてのビットコインは、the bestではないが、good enoughなので、新世界の基軸通貨として生き続ける可能性もある。

新世界の基軸通貨であるビットコインは、法定通貨との交換量を日々増大しており、固定電話ネットワークに乗り入れた携帯電話ネットワークと類似している。

インターネットとエンド端末(スマホ、タブレット等)の技術革新の基礎は依然として、ムーアの法則である。ムーアの法則は近い将来、物理的な限界に直面するが、それまで新世界は従来通り、指数関数的な成長を継続する。

新世界での経済システムの基礎である暗号通貨は、同様に指数関数的に成長中である。そして、現時点で、その基軸通貨はビットコインである。もし法定通貨であるUSDから基軸通貨の座を奪いたい国がある場合、新世界側の基軸通貨との交換性を高める事で、その可能性を高めるであろう。
以上

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